株式会社木島組は1937年に創業された総合建設会社です。地元の用水修繕から事業をスタートし、土木建設業を主軸としながら、1978年には生コン工場を新設。その後も砂利、砕石の製造販売や産業廃棄物中間処理部門を設立するなど、地域で必要とされてきた仕事に常にチャレンジを続けてきました。
広範囲にわたる木島組の事業には「糸魚川に住みたい人を増やす」という信念が通底され、近年スタートさせた木質ペレット製造事業や、アクティビティを通じたグリーンツーリズムもその一環です。
今回は同社の根幹をなす土木事業で、工事の品質、工程、安全管理ができる土木施工技術者を募集する木島組。採用の意図について、木島 一(きじま はじめ)代表取締役社長にお話を伺いました。
「これまでも『地域に必要とされる会社』になりたいと仕事に取り組んできましたが、その思いが日に日に深まっています。木島組だからできる工事、建設資材の調達機会も増やしていきたい。今回の募集は『もっと地域に必要とされる会社』になるための一歩になると思います」
今回募集される方のお仕事内容について教えてください。
「私たちは、道路の補修や砂防工事といった土木事業に取り組んでいます。土木事業を請け負うには『土木施工管理技士』という資格者がいなくては実現しません。有資格者の方は、すぐにでも工事の管理に携わっていただきたいです。管理は、工事の品質、工程、安全管理まで幅広い業務になります。
初心者の方でも、土木作業に従事して経験を積み、将来的に『土木施工管理技士』を目指していただけたらと思います。資格取得にかかる費用も全額負担します」
土木作業というと、いわゆる3K職場(きつい、汚い、危険)というイメージがありますが、実際の状況はいかがですか?
「最近は、土木事業のあり方もずいぶん変わってきています。工事は相当部分が機械化され、体力的にも楽になりました。測量などはICT化が進み、ドローンでデータをとって図面を3D化することもできます。衛生面でも、現場事務所にエアコンを設置したり、当たり前かもしれませんがトイレを洋式にしたり、キレイな環境で働いてもらえるように設備を整えています。
危険な仕事も減っています。高所作業では万が一足を踏み外しても身体を傷めにくいフルハーネスという安全帯を装着しますし、重機にはバックセンサーモニターなど安全装置もついています。徐々に無人化にも取り組んでいます。不思議な感じですけど、巨大な重機をラジコンみたいに動かせるんですよね」
仕事をする上で大変なことについても伺います。
「土木施工管理技士には、現場でリーダーシップを発揮して働いてもらいたいんです。工事は管理が命。仕事の全体を見ながら工程を組み、資材を発注し、天候などイレギュラーに柔軟に対応しなければいけない。最初は苦労もあると思いますが、先輩もフォローしてくれるので安心してもらえたら」
土木作業の機械化、IoT化がさらに進むと、男性と女性の体力差は仕事においてあまり重要ではなくなってきます。パソコン作業も多く、手に職をつけて働きたい女性の方にも活躍の場がたくさんありそうです。
2019年に入社された木島大輔さんにもお話を伺いました。現在は、糸魚川の街中にある「防災ひろば」の工事や足元の悪い場所の土木工事など、5、6人のチームを組んで現場作業に携わっているそうです。
社内の雰囲気はいかがですか?
「アットホームで、おおらかないい雰囲気だと思います。現場作業は段取りが重要なので、コミュニケーションは自然と増えますし、先輩方は丁寧に仕事を教えてくれます。社員の家庭の事情や予定についてはお互いに理解があり、スケジュールの融通はききますね。新年会や納涼会といった大きなイベントもあって、他部門の方と話すいい機会になっています」
仕事をする中で大変に感じることはありますか?
「冬場は除雪作業に取り組むのですが、町のみなさんが動き出す前には仕事を終える必要があるので、夜中の1、2時からスタートします。早起きを超えたレベルにはなってしまいますが、地域の生活を守るためだと言い聞かせてなんとか起きてます(笑)」
木島組で働く前は、介護の仕事をしたり、温泉旅館で働かれていた大輔さん。異業種で感じるやりがいについて教えていただきました。
「サービス業でお客さまから『ありがとう』と感謝いただけることもうれしかったですが、現場が一体となり、自分たちの仕事が形になるよろこびを感じています。この仕事を始めて、日常生活であって当たり前のものも、誰かが造っているんだなと感じられるようになりました。これから、現場作業で必要になる免許や資格を取得し、仕事の幅を広げたいです」
最後に、木島社長について伺ってみると……。
「私は社長と「いとこ」という関係なので言いづらいですが(笑)、他社の方から『一さんほど面倒見がよくて優しい人はいないよ』と言っていただくことがあります。社内でも、ひとりひとりに声をかけている様子をよく見かけますね。
ただ、社長は自分の考えなどを内に秘めるタイプ。若くして社長になったこともあって遠慮する部分があるのかもしれませんが、『会社としてこんなことに取り組みたい』とか、『こんな会社にしようよ』と、社員に向けて意志を伝えてもいいのになと、個人的には思います」
「あいつ、そんなこと言ってましたか」と笑う木島社長。その笑顔の背景には、ダイスケさんのお話どおり、30歳という若さで会社を継いでから苦労は絶えなかったそうです。
「先代である祖父は生涯現役を公言する豪快な人で、言ってしまうとワンマンというか、強烈なリーダーシップを発揮してきました。しかし、祖父が亡くなると会社の全容を知る人がいなくて、引き継ぐもなにも……手探りでしたよね。想像以上に早くバトンが回ってきたので、糸魚川の先輩社長にさまざまなことを教わり、相談させてもらいながらなんとか乗り越えたというのが正直なところです」
後継者として、ワンマン経営の功罪を痛感した木島社長。次期経営者へバトンを渡すまでに、会社の仕組みそのものを変えようと決心したそうです。
「まず、部門別採算を取り入れて社員ひとりひとりにリーダーとしての成長を促すようにしました。上司に頼り切りにならず、みんなが経営者という意識を持って働いてもらえるようにしたいと考えています。
今は社員が50名ほどいますが、部門間交流にも取り組んでいます。各部門がどんな仕事をしているか知るだけで、会社が多様な仕事で成り立っていることを実感できます。それだけでも、社員みんなを尊重できるようになるんじゃないかと信じていますね」
そんな木島組の自慢は、一社で担える業種の幅広さと緊密な連携。業種が多様に入り組む業務であっても一括して担当できるので、時間や費用のロス、連携ミスを低減して高い成果を生み出せるのです。
もう一つの自慢は、勤続年数の長い社員が多いこと。手探りで経営者としての学びを深めた木島社長は、社員の頑張りへの還元を重要視しているそうです。
「きれいごとを言う前に、働くって生活の糧を得ることですよね。給与と年2回の賞与、各種手当の支給など、福利厚生の充実には力を入れてきました。利益が出れば、決算賞与も別に出しています。当社は『この町に住みたい人を増やす』というミッションを掲げているので、社員の生活の基盤はしっかり固め、糸魚川で安心して暮らしていけるようにしたいんです」
「この町に住みたい人を増やす」。そんなミッションを掲げた理由は、木島社長の地元への深い愛情に他なりません。木島組の背後にそびえる焼山について語る木島社長の笑顔は、取材中で一番輝いていました。
「晴れた日の焼山は、何度見ても最高です。生まれ育ったこの町が大好きなんです。だからこそ、事業を通してこの町の安心・安全な暮らしを守りたいし、活性化したいし、子どもたちの世代にもこの美しい自然を残したい」
市域の80%が森林という糸魚川市。子どもの頃から遊びまわってきた健全な森を守りたい。木島社長の森への思いは強く、木島組の事業は「環境創造事業」へと展開してきました。
「森を守るには、適切な間伐を行って日光を木々にいきわたらせる必要があります。そのためにも、間伐材を建材にしたり、燃料として使っていくことが必要です」
木島組は、木材の地産地消の方法として「木質ペレット」という燃料の製造に取り組んでいます。間伐材や木くずを粉にしてつくられるペレットは、二酸化炭素の排出がほぼゼロという環境にやさしい燃料。経済性にもすぐれた燃料のさらなる普及が課題です。
最後に、社員とともに目指したい未来について伺いました。
「木島組は『なかったら困るよね』と地域の方に思っていただける会社になりたい。そのためにも、地域の安全を守る工事や産業廃棄物の処理にもしっかり取り組んで、糸魚川の豊かな自然を次世代に残すための事業も続けていきたいです。早川谷住民が使う電力を、地産地消エネルギーでまかなえるようになったらという夢もあります。
今は私が個人的に行っていますが、自然で遊ぶイベントを開いたり、スノーモービルなどのアクティビティを事業化できたらと思っています。
スノーモービルのお客さまは、糸魚川より雪深い北海道から来てくれることも。糸魚川の地形、立地、雪質、何より住民の方の理解が、この地域の引力を生み出しているんです。自然を味わう『グリーンツーリズム』の旅行先として選ばれる魅力が、糸魚川にはある。その魅力を活かした事業に、社員とともに取り組んでいきたいです」
土木事業を基盤として木島組の健全経営を続け、まずは100年企業を目指すと語る木島社長。地域を愛し、地域に愛される会社としてこれからも歩み続ける木島組で働いてみませんか?
募集要項
企業名 | 株式会社木島組 |
住所(勤務地) | 新潟県糸魚川市大字中川原新田2285 |
ホームページ | http://kijima-gumi.com/ |
雇用形態 | 正社員 |
募集職種 | 土木施工管理技術者 |
採用人数 | 1~2名 |
給与 | 250,000円~ |
待遇 福利厚生 |
・通勤手当:月額18,400円(上限)まで ・雇用保険 ・労働災害保険 ・健康保険 ・厚生年金 ・昇給(年1回) ・賞与(年2回) |
勤務時間 | 8:00~17:00(休憩時間1時間) |
休日 | 第2・第4土曜日、祝祭日、年末年始、GW、盆休(会社カレンダーによる) 年間休日:105日 |
仕事内容 | 官公庁・民間発注の河川・道路・ダム等の土木工事において、設計図書や施工前の調査に基づいて施工手順をまとめる。 工事が始まると現場において、作業工程・品質・安全・出来形等の管理をする。 |
必要な資格、経験、学歴 | 不問 ※土木施工管理経験者優遇 |
求める人物像 | モノづくりに興味があり、やる気のある方 |
募集期間 |
2020年4月1日~2021年3月31日 ※募集人員が埋まり次第終了とさせていただきます。 |
選考プロセス | まずは下記「応募フォーム」よりご応募ください。応募後、応募企業より直接ご連絡させていただきます。お問い合わせの場合も下記の応募ボタンよりお問い合わせください。お電話での直接のお問い合わせはお控え下さい。 |